国や自治体からお金を借りる方法|生活費・教育費・事業資金など目的別に公的融資制度を解説

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「生活費が足りない」「子どもの進学資金が必要」「事業を始めたいけれど資金がない」――こうしたお金の悩みは、誰にでも起こり得るものです。

このような時、銀行や消費者金融などの民間ローンだけでなく、国や地方自治体が提供する「公的融資制度」を利用できることをご存知でしょうか。

公的融資制度は、民間の融資に比べて金利が圧倒的に低く(無利子〜年3%程度)、審査基準も異なるため、民間の審査に通らなかった方でも利用できる可能性があります。

この記事では、目的別に9つの公的融資制度を詳しく解説し、各制度の比較表申請フロー公的融資と民間融資の使い分けガイドまで、実際に申し込む際に必要な情報を網羅しています。

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この記事を書いた人

吉岡政人吉岡政人|いつのマニー編集長

ウェブスターマーケティング株式会社 代表取締役。カードローン・消費者金融のリスティング広告運用歴10年以上。データ分析に基づく正確な情報発信を行っています。

目次

国や自治体からお金を借りる「公的融資制度」とは?

公的融資制度とは、国や地方自治体などの公的機関が、生活の安定や経済活動の支援を目的として提供している融資制度です。

民間の金融機関と比べた最大のメリットは、金利が無利子〜年3%程度と圧倒的に低い点です。例えば、消費者金融の金利が年15〜18%であることと比較すると、その差は歴然です。

また、低所得世帯や障害をお持ちの方、高齢者の方など、民間の融資審査に通りにくい方でも利用しやすいように設計されているのも大きな特徴です。

【一覧比較表】主要な公的融資制度の金利・限度額・対象者

まず、主要な公的融資制度を一覧で比較してみましょう。ご自身の状況に合った制度がひと目でわかります。

制度名 主な対象者 金利 限度額 審査期間の目安 窓口
緊急小口資金 緊急で一時的に困窮した方 無利子 10万円 最短5営業日 社会福祉協議会
総合支援資金 失業等で生活困窮の世帯 無利子〜年1.5% 月15〜20万円(最長12ヶ月) 2〜4週間 社会福祉協議会
教育支援資金 低所得世帯の就学者 無利子 月3.5〜6.5万円 2〜4週間 社会福祉協議会
求職者支援資金融資 職業訓練受講者 年3.0% 月5〜10万円×受講月数 1〜2週間 ハローワーク
母子父子寡婦福祉資金 ひとり親家庭 無利子〜年1.0% 資金種類により異なる 1〜2ヶ月 市区町村役場
教育一般貸付(国の教育ローン) 学生の保護者 年3.55%(2026年2月〜固定) 350万円(条件により450万円) 約20日 日本政策金融公庫
日本政策金融公庫(事業融資) 中小企業・個人事業主 年1〜3%程度 数百万〜数億円 2週間〜1ヶ月 日本政策金融公庫
勤労者資金融資 勤労者 自治体により異なる 数十万〜数百万円 自治体により異なる 自治体・労働金庫
共済組合貸付 公務員 年1%以下 給料月額の数倍〜数千万円 1〜2週間 所属共済組合
フラット35 住宅取得者(70歳未満) 年2.25%(2026年3月・融資率9割以下) 8,000万円 1〜2ヶ月 取扱金融機関
主要な公的融資制度の比較一覧(2026年3月時点)

※金利・条件は変更される場合があります。最新情報は各窓口でご確認ください。

公的融資制度の種類と目的

公的融資制度は、実施主体や対象者、目的により多種多様です。この記事では、目的別に9つに分類して紹介しています。

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【目的別】公的融資制度の詳細解説

ここからは、各公的融資制度の対象者・融資条件・申請先を目的別に詳しく解説していきます。

生活福祉資金貸付制度|生活費にお困りの場合

生活費

生活福祉資金貸付制度は、経済的に困窮している世帯の生活維持と経済的自立を支援する貸付制度で、公的融資制度の中で最も幅広い用途に対応しています。

他の貸付制度の利用が困難、または利用できたとしても生活維持が難しいと認められる世帯が対象です。

貸付対象となる3つの世帯
  • 低所得者世帯:必要な資金を他から借りることが困難な世帯(市町村民税非課税程度)
  • 障害者世帯:身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた方の属する世帯
  • 高齢者世帯:65歳以上の高齢者の属する世帯

窓口は各都道府県の社会福祉協議会です。この制度には4種類の資金があり、それぞれ用途と条件が異なります。

総合支援資金|生活の立て直しに

総合支援資金は、失業等により生活に困窮している世帯が、生活困窮者自立支援制度と連携した相談支援を受けながら、生活の立て直しを図るための制度です。

単にお金を借りるだけでなく、相談支援員からのサポートも受けられる心強い制度です。「生活支援費」「住宅入居費」「一時生活再建費」の3種類があります。

生活支援費

日々の食費、光熱費、家賃、医療費など、生活を維持するために必要な費用全般に活用できます。

貸付限度額 月15万円以内(単身世帯)月20万円以内(複数世帯)原則3ヶ月以内。ただし、状況に応じて最長12ヶ月まで延長可能。
金利(貸付利子) 無利子(保証人ありの場合)年1.5%(保証人なしの場合)
保証人(連帯保証人) 原則必要だが、連帯保証人を立てない場合も貸付可能。
据置期間 最終貸付日から6ヶ月以内
償還期間 据置期間経過後10年以内
生活支援費の貸付条件

住宅入居費

新たに住居を確保する際の敷金、礼金、仲介手数料など、賃貸契約の初期費用を借りることができます。

貸付限度額 40万円以内
金利(貸付利子) 無利子(保証人ありの場合)年1.5%(保証人なしの場合)
保証人(連帯保証人) 原則必要だが、連帯保証人を立てない場合も貸付可能。
住宅入居費の貸付条件

一時生活再建費

就職・転職活動費、技能習得費、公共料金の滞納分立て替え、債務整理費用など、生活再建のための一時的な費用を借りられます。

貸付限度額 60万円以内
金利(貸付利子) 無利子(保証人ありの場合)年1.5%(保証人なしの場合)
保証人(連帯保証人) 原則必要だが、連帯保証人を立てない場合も貸付可能
一時生活再建費の貸付条件

福祉資金|日常生活を支える

福祉資金は、低所得世帯・障害者世帯・高齢者世帯が、生業費、技能習得費、住宅改修費、福祉用具購入費、医療費、介護費、災害復旧費など、多岐にわたる費用に対して貸付を受けられる制度です。

「福祉費」と「緊急小口資金」の2種類があります。

福祉費

福祉費は用途が非常に幅広く、生業費・技能習得費・住宅増改築費・福祉用具購入費・障害者用自動車購入費・医療費・介護サービス費・冠婚葬祭費・災害復旧費などに利用できます。

貸付限度額は資金の種類によって異なり、最大580万円以内です。具体的な福祉費の対象経費と上限目安額は、厚生労働省のウェブサイトで確認できます。

緊急小口資金

緊急小口資金は、急な事情で一時的に生活を維持することが難しくなった場合に利用できる最もスピーディーな公的融資です。無利子・保証人不要で最短5営業日程度で融資を受けられるため、緊急時の強い味方です。

貸付限度額 10万円以内
金利(貸付利子) 無利子
保証人(連帯保証人) 不要
据置期間 貸付日から2ヶ月以内
償還期間 据置期間経過後12ヶ月以内
緊急小口資金の貸付条件

教育支援資金|就学のための資金

経済的に困窮している世帯の子どもが、高校・大学・短大・高専などへの就学を諦めることなく教育を受けるための貸付制度です。無利子・保証人不要(世帯内で連帯借受人が必要)なのが大きな特徴です。

教育支援費

授業料、教科書代、通学費、生活費など、在学中に継続的に必要となる費用の貸付を受けられます。

貸付限度額 高校:月3.5万円以内/高専:月6万円以内/短大:月6万円以内/大学:月6.5万円以内
※特に必要と認める場合は、各上限額の1.5倍まで貸付可能
金利(貸付利子) 無利子
保証人(連帯保証人) 不要(世帯内で連帯借受人が必要)
教育支援費の貸付条件

就学支度費

入学金、制服代、教科書代など、入学時にまとまって必要となる費用の貸付を受けられます。

貸付限度額 50万円以内
金利(貸付利子) 無利子
保証人(連帯保証人) 不要(世帯内で連帯借受人が必要)
就学支度費の貸付条件

不動産担保型生活資金|高齢者の生活を支える

低所得の高齢者世帯が、所有する居住用不動産を担保に、住み慣れた自宅に住み続けながら生活資金の貸付を受けられる制度です。いわゆる「リバースモーゲージ」の公的版と言えます。

貸付限度額 土地の評価額の70%程度(月30万円以内)
金利(貸付利子) 年3%、又は長期プライムレートのいずれか低い利率
保証人(連帯保証人) 不要(推定相続人の中から選任)
不動産担保型生活資金の貸付条件

なお、生活保護の適用が必要と福祉事務所が認めた高齢者向けに「要保護世帯向け不動産担保型生活資金」も用意されています。貸付限度額は土地及び建物の評価額の70%程度(集合住宅は50%)で、生活扶助額の1.5倍以内です。

求職者支援資金融資制度|就職・転職活動中の場合

就職活動

求職者支援資金融資制度は、スキルアップのために職業訓練を受講したいものの、訓練期間中の生活費が不足する方をサポートする制度です。

窓口はお住まいの地域を管轄するハローワークです。

利用できる方の条件
  1. 職業訓練受講給付金の支給決定を受けた方
  2. ハローワークで求職者支援資金融資要件確認書の交付を受けた方(貸付希望理由が適当で、返済意思があると認められること)
貸付限度額 月額5万円 × 受講予定訓練月数(単身者)
月額10万円 × 受講予定訓練月数(扶養家族がいる方)
金利(貸付利子) 年3.0%(うち信用保証料0.5%)
遅延損害金:年14.5%
保証人(連帯保証人) 不要(労働金庫指定の信用保証機関の利用が条件)
返済開始 訓練終了月の3ヶ月後の末日(訓練中は利息のみ)
求職者支援資金融資制度の貸付条件

ポイント:訓練期間中の返済月額は利息のみ(約3,000円程度)なので、訓練に集中できるのが大きなメリットです。

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度|ひとり親家庭の場合

ひとり親

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度は、母子家庭の母、父子家庭の父、寡婦の経済的自立と生活の安定を支援するための貸付制度です。

12種類もの資金が用意されており、修学資金、就学支度資金、修業資金、就職支度資金、生活資金、医療介護資金、技能習得資金、住宅資金、転宅資金、結婚資金、事業開始資金、事業継続資金と、ひとり親家庭が直面するほぼすべての資金ニーズに対応しています。

相談窓口の確認方法
  • ウェブで検索:「(お住まいの市町村名) 母子父子寡婦福祉資金」で検索
  • 電話で確認:市区町村役場の代表電話に「母子父子寡婦福祉資金について聞きたい」と伝える
貸付限度額 資金の種類により異なる(修学資金:月額数万〜十数万円、事業開始資金:309万円 等)
金利(貸付利子) 連帯保証人あり:無利子/連帯保証人なし:年1.0%
保証人(連帯保証人) 原則必要。ただし保証人なしでも貸付可能(年1.0%の利子が適用)
母子父子寡婦福祉資金貸付金制度の貸付条件

教育一般貸付(国の教育ローン)|子どもの教育資金が必要な場合

教育資金

教育一般貸付(国の教育ローン)は、日本政策金融公庫が提供する教育資金の融資制度です。入学金、授業料、教科書代、通学費、住居費(下宿の場合)、受験費用など、教育に関する幅広い費用に利用できます。

注意:2026年2月より金利が引き上げられ、現在の金利は年3.55%(固定金利)です。申込みを検討されている方は、最新の金利を日本政策金融公庫のウェブサイトで必ずご確認ください。

貸付限度額 学生・生徒1人につき上限350万円
※以下に該当する場合は450万円まで増額可能:世帯年収が一定額以下の場合/扶養する子の人数が多い場合/海外留学の場合
金利(貸付利子) 年3.55%(固定金利)(2026年2月2日現在)
※ひとり親家庭・交通遺児家庭等は年3.15%(▲0.4%の優遇)
保証人(連帯保証人) 連帯保証人を立てるか、(公財)教育資金融資保証基金の保証を利用(保証料が必要)
返済期間 18年以内
教育一般貸付の貸付条件(2026年3月時点)

相談は日本政策金融公庫の各支店で受け付けています。インターネットからの申込みも可能です。

日本政策金融公庫|事業資金が必要な場合

事業資金

日本政策金融公庫は、中小企業・小規模事業者・個人事業主・創業予定者など幅広い事業者に対して、事業資金を融資しています。3つの事業分野に分かれています。

国民生活事業|小規模事業者向け

国民生活事業では、主に小規模事業者・個人事業主向けの融資を行っています。

国民生活事業の主な融資制度
  • 一般貸付:ほとんどの業種の小規模事業者が利用可能(運転資金・設備資金)
  • 新規開業・スタートアップ支援資金:新たに事業を始める方や創業間もない方向け
  • 小規模事業者経営改善資金(マル経融資):商工会議所等の経営指導を受けている事業者向け(無担保・無保証人
  • 生活衛生貸付:飲食店、理容店、クリーニング店など生活衛生関係の事業者向け

中小企業事業|中小企業向け

中小企業事業では、中小企業向けに一般貸付、特別貸付(創業期・経営環境変化時等)、災害復旧貸付などを提供しています。

農林水産事業|農林漁業者向け

農林水産事業では、農業改良資金、林業振興資金、漁業近代化資金など、農林漁業者向けの融資を行っています。

融資制度は非常に多岐にわたるため、詳細は日本政策金融公庫のホームページを参照いただくか、最寄りの支店までお問い合わせください。

勤労者資金融資制度|労働者向けの融資

労働者

勤労者資金融資制度は、働く人の生活の安定や福祉の向上を目的として、生活資金、教育資金、医療費、住宅取得資金などを金利を抑えて融資する制度です。

注意点:対象条件や貸付限度額は自治体ごとに異なり、制度自体を実施していない自治体もあります。「勤労者生活資金融資制度」「勤労者支援融資制度」など名称も異なるため、問い合わせ時はご注意ください。

主な対象者
  • 安定した収入がある勤労者(正社員、契約社員、派遣社員など)
  • 居住地または勤務地が指定の地域内にある方
  • 一定の勤続年数がある方(労働金庫の制度の場合)
対象となる費用の例
  • 生活資金(日常生活費、急な出費)
  • 医療費・出産費用
  • 教育費(入学金、授業料)
  • 住宅取得・改修資金
  • 結婚・葬祭費用
  • 自動車購入費用
相談窓口

女性福祉資金|女性向けの融資

女性向けの融資

女性福祉資金は、女性の自立や生活の安定を支援するための融資制度です。生活費、起業資金、スキルアップ費用、修学資金、医療費、住宅資金など幅広い用途に利用できます。

重要:女性福祉資金は東京都など一部の自治体が独自に実施している制度であり、全国一律ではありません。お住まいの自治体で実施されているかどうか、事前にご確認ください。

主な対象者
  • 母子家庭の母:児童を扶養している配偶者のいない女性
  • 寡婦:配偶者と死別し、再婚していない女性
  • その他:制度によっては経済的に困窮している女性が対象となる場合あり
相談窓口
貸付限度額 用途により数十万円〜数百万円程度
金利(貸付利子) 無利子〜金利が低い(民間ローンに比べ非常に低い)
保証人(連帯保証人) 制度や貸付金額によって異なる
女性福祉資金の貸付条件

共済組合貸付制度|公務員向けの融資

公務員向け

共済組合貸付制度は、公務員が加入する共済組合が提供する融資制度で、組合員とその家族の生活安定・福祉向上を目的としています。

金利が年1%以下と非常に低く、多くの場合保証人不要で利用できるのが魅力です。普通貸付、住宅貸付、教育貸付、医療貸付、結婚貸付、災害貸付など、さまざまな用途で利用できます。

相談窓口
貸付限度額 普通貸付:給料月額の6倍程度
住宅貸付:数百万〜数千万円
その他:用途により数十万〜数百万円
金利(貸付利子) 年1%以下(民間ローンに比べ非常に低い)
保証人(連帯保証人) 多くの場合、保証人不要
共済組合貸付制度の貸付条件

住宅支援機構の住宅ローン(フラット35)|住宅取得をご検討の場合

住宅ローン

フラット35は、住宅金融支援機構と民間金融機関が連携して提供する住宅ローンです。最大の特徴は「全期間固定金利型」で、借入時から完済まで金利が変わりません。

フラット35の主な利用条件
  • 申込時の年齢が満70歳未満
  • 日本国籍または永住許可等を受けている方
  • 安定した収入があり、総返済負担率が基準内であること
  • 住宅金融支援機構の技術基準に適合する住宅を取得すること
  • 対象:新築住宅の建設・購入、中古住宅の購入、リフォーム(投資用物件は不可)
貸付限度額 8,000万円まで
金利(貸付利子) 全期間固定金利
年2.25%(2026年3月・融資率9割以下・返済期間21〜35年)
※融資率9割超は年2.36%。返済期間20年以下は年1.92%
保証人(連帯保証人) 原則不要
返済期間 最長35年
フラット35の貸付条件(2026年3月時点)

相談は、住宅金融支援機構のウェブサイトやフラット35取扱金融機関、電話相談窓口で受け付けています。

公的融資制度の申請フロー【7ステップ】

公的融資制度の申請手続きは、制度によって細かな違いはありますが、基本的な流れは共通しています。以下の7つのステップに沿って進めましょう。

申請から融資までの流れ
  1. 相談窓口への相談
  2. 制度の選定・情報収集
  3. 必要書類の準備
  4. 申請書類の提出
  5. 審査(書類審査・面談)
  6. 融資の実行
  7. 計画的な返済

STEP1:相談窓口への相談

まずは、ご自身の状況に合った窓口に相談しましょう。相談は無料です。

お困りの内容 相談先
生活費・緊急の出費 市区町村の社会福祉協議会
ひとり親家庭の支援 市区町村の福祉担当窓口(児童福祉課等)
就職・転職・職業訓練 ハローワーク
教育資金・事業資金 日本政策金融公庫
住宅購入 フラット35取扱金融機関
公務員の方 所属する共済組合(人事担当部署)
お困りの内容別・相談窓口一覧

STEP2:制度の選定・情報収集

窓口で得た情報をもとに、対象者・融資限度額・金利・返済期間を比較して最適な制度を選定します。複数の制度を併用できる場合もあるため、積極的に確認しましょう。

STEP3:必要書類の準備

書類に不備があると審査に時間がかかるため、事前に必要書類を確認して不足なく準備しましょう。

一般的に必要な書類
  • 身分証明書(運転免許証、マイナンバーカード等)
  • 所得証明書(源泉徴収票、確定申告書、住民税課税証明書等)
  • 住民票(世帯全員分)
  • 印鑑(実印または認印)
  • 事業計画書(事業資金の場合)
  • その他、各制度で指定された書類

STEP4〜7:申請・審査・融資・返済

書類を揃えたら窓口に提出し、審査結果を待ちます。審査期間は制度によって異なりますが、緊急小口資金なら最短5営業日、一般的な制度では2週間〜1ヶ月程度です。

審査通過後は融資が実行され、定められた返済計画に従って返済を行います。返済が困難になった場合は、できるだけ早く窓口に相談することが大切です。

【判断チャート】公的融資と民間融資の使い分けガイド

「公的融資と民間融資、どちらを利用すべき?」と迷う方は多いでしょう。それぞれの特徴を比較した上で、あなたの状況に合った選択肢を見つけましょう。

公的融資と民間融資の比較

比較項目 公的融資 民間融資(消費者金融・銀行)
金利 無利子〜年3.55% 年1.5〜18.0%
審査期間 5営業日〜2ヶ月 最短即日〜1週間
審査基準 収入状況・世帯構成・資金使途重視 信用情報・年収・勤続年数重視
利用目的 制度ごとに限定(使途自由の制度は少ない) 使途自由が多い
対象者 低所得者・特定の状況にある方を優遇 安定した収入がある方
手続き 書類が多く、窓口での対面相談が基本 Web完結が多く、手続きが簡便
保証人 制度により不要〜必要 不要が多い
公的融資と民間融資の比較

こんな方は「公的融資」がおすすめ

公的融資が向いている方
  • 低所得世帯で、できるだけ金利が抑えめ・無利子で借りたい方
  • 民間の審査に通らなかった方(信用情報に不安がある方)
  • 融資を急がない(1週間以上の余裕がある)方
  • ひとり親家庭や障害者世帯など、特定の支援対象に該当する方
  • 生活の立て直しに向けた相談支援も受けたい

こんな方は「民間融資」の検討を

民間融資が向いている方
  • 今日〜数日以内にどうしてもお金が必要な方
  • 公的融資の対象要件に当てはまらない方(収入が一定以上ある等)
  • 使途を限定されたくない方
  • Web完結で手続きを簡単に済ませたい

おすすめの組み合わせ:「緊急小口資金(公的融資)で当面の生活費を確保しつつ、並行して総合支援資金の申請を進める」など、公的融資同士の併用も検討しましょう。

公的融資制度を利用する際の6つの注意点

1. 複数の制度を比較検討する

公的融資制度は種類が多く、同じ目的でも利用できる制度が複数ある場合があります。金利、限度額、返済期間、保証人の要否を比較し、返済総額が最も有利な制度を選びましょう。

2. 資金使途を明確にする

融資を受けた資金は、申請書に記載した用途にのみ使用することが義務付けられています。目的外使用が発覚すると、融資の打ち切りや一括返済を求められる可能性があります。資金計画を明確にし、領収書等は必ず保管しましょう。

3. 虚偽の申請は絶対にしない

収入、家族構成、借入状況など、正確な情報を申告してください。虚偽申請は融資を受けられないだけでなく、法的責任を問われる可能性があります。

4. 必要書類を確実に準備する

書類の不備は審査の遅延や審査落ちの原因になります。制度のホームページや窓口で必要書類を事前に確認し、早めに準備を始めましょう

5. 返済計画を遵守する

返済の滞納は遅延損害金の発生や信用情報への悪影響につながります。借入前に返済シミュレーションを行い、無理のない返済計画を立てましょう。万が一返済が困難になった場合は、早めに窓口に相談することが重要です。

6. 関連する支援制度の活用も検討する

生活困窮者向けの融資制度では、融資と併せて生活相談や就労支援を受けられる場合があります。融資だけでなく総合的な支援を受けることで、より確実な生活の立て直しが期待できます。

また、公的融資制度の内容は社会情勢や法改正により変更されることがあるため、常に最新の情報を確認するようにしましょう。

まとめ

この記事では、国や地方自治体が提供する9つの公的融資制度を目的別に詳しく解説しました。

この記事のポイント
  • 公的融資制度は無利子〜年3%程度と、民間融資に比べて圧倒的に金利が低い
  • 生活費、教育費、事業資金、住宅取得など目的に合った制度を選ぶことが重要
  • 緊急時は緊急小口資金(無利子・保証人不要・最短5営業日)が最も迅速
  • 申請は「相談→制度選定→書類準備→申請→審査→融資→返済」の7ステップ
  • 公的融資と民間融資は急ぎ度・対象要件・金利で使い分ける

どの制度が適切か迷った場合は、市区町村役場、社会福祉協議会、ハローワークなどの窓口で、まずは無料相談を利用してみてください。

公的融資制度は、困難な状況にある方を支える重要なセーフティネットです。この記事が、制度を有効に活用し、安定した生活への一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。

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国からお金を借りることはできる?

はい、生活福祉資金貸付制度(社会福祉協議会)を通じて、無利子〜年1.5%の金利を抑えて借りることができます。緊急小口資金は最大10万円を無利子で借入可能です。申請先は最寄りの市区町村役場または社会福祉協議会です。

公的融資を受けるための条件は?

低所得世帯(住民税非課税世帯など)、障害者世帯、高齢者世帯が主な対象です。生活保護を受給中の方は原則対象外です。申請時には世帯の収入証明書、住民票、印鑑等が必要です。

公的融資の審査にはどれくらい時間がかかる?

制度によって異なりますが、緊急小口資金は最短5営業日程度、総合支援資金は2〜4週間、教育一般貸付は約20日が目安です。書類の不備があると遅延するため、事前の準備が重要です。

公的融資と消費者金融の違いは?

最大の違いは金利です。公的融資は無利子〜年3%程度ですが、消費者金融は年15〜18%が一般的です。ただし、公的融資は審査に時間がかかり、利用目的が限定される点がデメリットです。急ぎの場合は民間融資、時間に余裕がある場合は公的融資の利用を検討しましょう。

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この記事を書いた人

吉岡政人のアバター 吉岡政人 代表取締役

ウェブスターマーケティング株式会社 代表取締役。いつのマニー編集長。
京都府出身。関西大学大学院工学研究科を卒業。「世の中の情報格差を解決したい」という思いから学生時代にWebメディア事業をスタート。その後事業の売上拡大に伴い法人化、ビジネスの拠点を関西から東京へと移す。

カードローン・消費者金融のリスティング広告運用を10年以上にわたり手がけ、広告運用で培ったデータ分析力とユーザー心理の理解を活かして金融メディア「いつのマニー」を運営。各消費者金融・カードローンの公式IR資料から成約率データを独自に算出し、利息コストの比較計算やフローチャートなど、数字に基づいた情報発信を行っている。

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